サブカル通信

アニメ、ゲーム、漫画などのサブカルチャーについて記事を書いています。

矛盾の中のほのぼの【アフリカのサラリーマン第1話レビュー・感想】

イントロ

本作品は漫画がpixivサイト内で連載されていて、Webアニメ化を経て、新たなスタジオに作られTOKYO MXに登場した。
秋アニメの中ではかなり下馬評が低く散々ネタにされたが、蓋を開けてみたら意外と面白いアニメだ。普通に楽しんでみれる。そんな「アフリカのサラリーマン」の1話目を語りたい。

印象・感想

とにかくほのぼのしたアニメ。
見た目はほのぼのほんわかしていながらも、内容には強烈なトゲを織り込んでいる。でもそこも含めてほのぼのしている。
そしてオオハシが本当に問題児。

5分アニメ感がすごいと思ってみてると、1パート7分弱の3パート構成になっている。

 

1パート目は痴漢冤罪の話。

社会風刺の題材が若干遅れてるのもまたほんわか面でのプラス。
人間性に問題のありすぎるオオハシと、正論は言うがどこかズレているトカゲの二人が痴漢を疑う女子高生二人と掛け合いをする。
オオハシは逃げるために、トカゲの頭から血を吹き飛ばして逃げることに成功。ほんわかしているのか、むごいのか、どっちだかわからない。
しかし、出血シーンも特に気持ち悪い印象は全然受けなかった。ちょうどほんわかを保てるような表現を選んでいる。

 

2パート目はドーナツ屋さんで買い物をする話。

トカゲとオオハシがドーナツを買いに行く。オオハシがここでも問題児、トカゲを脅してドーナツを全部買わせる。そして朝に会った女子高生達と再開してしまう。カルマ。
そしてオフィスに戻ると、不機嫌そうなライオン先輩がいた。
「もしかして僕ら、何かしたかな?」と一緒に考えるオオハシとトカゲ。思い当たる出来事全て、オオハシの首が飛んでも仕方ないことばかり。
オオハシがやってることに現実と非現実の間でのバランスが感じられた。

 

3パート目は合コン。
前回早退したオオハシが向かったのは合コン。4対4の合コンで、相手は全員女子大生という神セッティング。
みんな順調に相手の女の子と仲良くなる中、オオハシは終始ペットを相手にしていたのだ。文面だけでは意味がわからないと思うが、アニメを見た方なら全員どういうことだかわかるはず。
風邪でドタキャンした豚の女の子の代わりにその子のペットの豚がやってきた。
豚の女の子が豚をペットにしている。なんだこれ。共食いか。食べてないから共食いではない。にしても意味不明だ。
真面目に考えると矛盾が多すぎて混乱するのだが、何も考えないで見るとなぜか心地がいい、そんなアニメだ。

そして「デリヘル」という言葉を出したのにびっくりした。見た目はほんわかなのに、内容は割とエゲつくなる場面が多い。

色々考えてみる

すごく新しいタイプのアニメだと思う。
こういうアニメって、社会風刺も出来る限りタイムリーだし、表現もあまりやりすぎない。

でも「アフリカのサラリーマン」はちょうどいいところを突いている。
設定は現実を模していて固いが、日本的社会の問題に深入りしすぎない。
社会風刺も鋭すぎないのだがギャグの内容ははっちゃけている。
アートスタイルはゆるいのだが内容はバイオレンス。

チグハグっぽいのだが、不思議なバランスを保っているアニメだ。
そして見た目が固い割りに世界のシステムが不完全であること。

僕らの世界との世界観の違いを考えるとフォローして欲しい箇所がいくつもあるのだが(豚の女の子が豚を飼っている、オオハシがどうやって女子高生たちから逃れられたのか、そして大体なぜサバンナが日本的社会になってその上肉食動物と草食動物が協力出来ているのか)、そこは脱力系アニメ、説明するところと説明しないところの線引きを理解している。

次回に向けて

オープニングを見ていると、ストーリーはライオン、トカゲ、オオハシの3人が中心になるっぽい。この3トップに他のキャラクターが加わることがなさそう。
そうなると気になるのがこれからもトカゲとオオハシの掛け合いが中心になるのか、それともライオン&トカゲ、ライオン&オオハシの場面も増えてくるのかどうか。

雑感

BEASTARSに続きアフリカのサラリーマンと、動物擬人化系のアニメの記事が多くなってしまっている気がする。これに加えて「旗揚!けものみち」の記事も書く予定なので、いよいよケモノ好きになってしまう。

男と女オタクのクロスオーバー【慎重勇者第1話レビュー・感想】

イントロ

「この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる」というライトノベル作品が小説→漫画化を経て、ついにアニメ作品として放送されることになった。
新米女神のリスタルテが竜宮院聖哉という一般的(?)な男の子がある世界を救うストーリーである。
ギャグがシンプル・イズ・ザ・ベスト、キャラデザも男性と女性の両方が楽しめるようになっている。

印象・感想

クールな男性の主人公に対しギャグ的なヒロイン、というありふれてそうであまり出回っていない作品だと思う。

異世界ものは弱気でオドオドした主人公が多い中、この物語では硬派な男性が主人公である。
まるで80年代の漫画からやってきたようなキャラクターだ。慎重な性格を含めてゴルゴ13を思い出してしまった。例えば飲み物をリスタルテに渡される際、先にリスタルテに飲ませて安全を確認してから自分も飲むという行為はゴルゴ13も行なっている。
もし聖哉がリスタルテに背後に立たれることを嫌ったら、いよいよゴルゴ13になってしまう。

対してヒロインは新米女神のリスタルテ。表では女神らしく振舞いながらも、実は頑張ってその印象を取り繕っている。
聖哉に対して好意を抱いてる様子がある。外では隠そうとするが、隠しきれていない場面が多い。いつか聖哉にアタックしてしまうのでは。恋愛の描写も後に控えているだろう。

ストーリーの進行はすごくシンプル。
リスタルテが何かを説明して聖哉に行動や決断を促し、聖哉がそれを見事なまでに裏切り、リスタルテがそれに対して指摘や訂正を入れる。
これはフリ→ボケ→ツッコミという典型的な漫才の方である。基本的にこの漫才型の流れで二人の掛け合いは進行する。JRPG漫才、とも言えるか。豊崎愛生のフル稼働が要求される。

聖哉がキャラクターデザインが男受けと女受けの両立ができている。
クールで硬派な雰囲気が男受けし、ルックスとスカした感じが女受けしている。男が惚れる男と、女が惚れる男のちょうど中間ぐらいにいるキャラクターだ。
リスタルテも多くの男性の人気と女性の共感が得られそうなので、男性と女性の両方が夢中になれるアニメだ。

 色々考えてみる

後から明かされるのだろうけれど、設定で気になることが多い。
例えば、なぜ新米の女神であるリスタルテが救済難度S級レベルの任務に任命されたのか。ベテランでも手を焼くS級に新米を起用するにはそれなりの理由が必要になるかと。

そしてなぜ主人公がそれまでに慎重なのか。ただただ変なやつであることで処理できそうだけれど、ここを深く掘り下げることができれば面白くなると思う。
女神が転生する人間を選ぶときの用紙にも身長、体重、RPG的な意味での能力以外のことは書いていなかったため、まだ聖哉は隠されたところがいっぱいあるのだろう。もしかしたら壮絶な生い立ちだったのかもしれない。

さらに、聖哉はRPGをやったことがないのに世界観の理解が早かったのも気になる。自重トレーニングでRPG的能力値を上げたり、防具のスペアを買ったり、何かと計算高い場面が多い。何かしら一般人とは別の経験をしている感じがすごい。

最後になぜ四天王の一人がいきなり出てきたのか。ゲームのRPGでは四天王的な立場の相手が出てきて主人公を牽制するor負けイベント突入という流れはよくあるのだが、この場面ではゲームオーバーもあり得たっぽい。主人公があまりにも強いと思い、芽を今のうちに摘もうと思ったのか?どうなんだろう。

雑感

全体的に見れば当たりアニメなのだが、ストーリーの流れや設定がやや強引である印象を受ける。
設定に対するフォローがないのが主に気になるところ。
例えばリスタルテにS級の世界が任命された時に周りが驚く様子もなく自然に受け入れている感じがする。
でもそういうところって考えすぎると負けって感じもする。あまり頭を働かせずに楽しもうと思う。

蒔かれる種、膨らむ胸【BEASTARS第1話レビュー・感想】

イントロ

週刊少年チャンピオンで掲載されている漫画「BEASTARS」。九月に連載 4 年目を迎 え、今月からアニメがフジテレビなどで放送されている。 擬人化された動物たちが全寮制の学校で過ごす、という説明だけを聞けばかなりメ ンヘルな印象があるが、一旦身始めれば生々しい世界が繰り広げられている。 そんなアニメ「BEASTARS」の 1 話目に関して語りたい。

感想

1 話から受けた印象は「謎」という漢字でまとめられる。 これは批判ではない。 絶妙の理解できない部分が多く、それが後になって解き明かされるのが楽しみなの だ。だから心地いい「謎」が心にあって、第 2 話が楽しみになってしまう。

誰が冒頭の羊の子を食べたのだろうか。完全にレゴシにしか見えないけど、もしか したら違うのかもしれない。 なぜ、これまでハル(うさぎの女の子)がいじめられるのか。 ハルは「男と遊び呆けている」「また男に守ってもらうんでしょ」と悪態をつかれ るが、男との交友関係はどうなっているのか。
演劇部はどのくらいの規模で学校に影響力があるのか。 だいたい、なぜ時折対立を見せる草食動物と肉食動物が一緒の学校に通うのか。

特に気になるのがハル。極限なまでに孤立するどころか、5階くらいの高さから教 科書やマットレス(これ本当に怪我させに来てるとしか思えない)を投げつけられ たり。あと話しかけられた相手が水の貯まったバケツを用意するくらい用意周到だ ったり。

確かに強気だし生意気と思われかねない雰囲気はあるけれど...

そしてなぜハルは夜中に外を出歩いていたのか。そしてなぜレゴシはハルを襲おう としたのか。 最後にレゴシがハルに乗っかったところで終わったけど、ここからどうなるんだろ う。食べるのかな。それとも何かしら会話するのかな。どうなるんだろう。第2話 の冒頭で処理されると思うし、楽しみになってしまっている。

一番印象に残ったシーン

個人的に一番好きだったシーンは、新たな配役に不満を表していた部員がルイ(ツ ノがすごいシカ、劇団の中心人物)に殴りかかろうとした時にレゴシが守ったシー ン。レゴシは暗くてあまり目立たない控えめなキャラクターなのだがああ言う場面 で男らしさを見せられると胸が熱くなる。 これからも見た目はクールだけれど心の底には誰よりも熱い何かが潜んでいるレゴ シの活躍に期待したい。

考察

あまり最初から一発狙っている印象はない。

1 話目は展開の面白さで惹きつけるというよりは、ゆっくり絡みついて来ている印 象。

後から面白くなるように、今から種を蒔いている。 最初の数話で引き付けて、後で勝負をかけると言う感じ。その策略は今の所成功し ている印象。
上に書いた謎がどの様に回収されるのが楽しみで仕方がない。

だから第 1 話で面白いとは感じないかもしれないが、最初の数話で切ってはいけな い様な気がする。いろんなフラグが回収されるまでしばし待つべきだ。 特に誰が羊の子を食べたのかどうか。狼で間違いなさそうだけれど、果たしてレゴ シなのだろうか。

雑感

BEASTARS の原作を書いている稲垣巴留は「グラップラー刃牙」の作者・稲垣恵介の 娘なのが意外だった。知らなかった。 あと、現実味を感じる動物の擬人化というニッチな需要のあるタイプの作品なのだ が、特に表現でやり過ぎる部分がなくあまりアニメを見ない人にもオススメできそ うな出来になっている。

足元をすくわれるな【フリースタイルダンジョン S7 Rec 2-2 レビュー】

FRANKEN :1st BATTLE ROUND 1 vs TKda黒ぶち

3代目の初陣はあまり実力ある人を出したくないような印象。ベル同様、話題性あるけどあまり驚異的ではないチャレンジャーを選んだ印象。

みんな同じみFRANKEN。2代目の初陣で突如やってきて、大きな話題を呼んだ。実力はあるのだが、もう完全にネタキャラとして通っている。

MCバトル界一の超高速早口と聞いたこともないような独特なフロウを特徴としている。

 

いきなりチャンスカードを使用。

 

ルーレット結果

BPM:MIDDLE

TURN:8×3(チャンスカード)

ビート:It’s On / Naughty By Nature


Naughty By Nature - It's On (Music Video)

 

リリック書き起こし

TK da 黒ぶち

なんだかんだ見てたぜ昔から

なのにあの8小節たった3本でこれだけ話題になって

俺はぶっちゃけ嬉しいけど

実際オモチャとして扱われてるぜまるでトイ・ストーリー

だったらウッディみたいな木偶の坊

俺のテクの方が上だから見とけ

俺の早口は内容ちゃんと聞き取れる

あんたのは一体どうだい?

 

FRANKEN

オモチャでもOKの仮性包茎俺はこの場でかましてる

お前よりオモチャでも目立ってるからこの場でかましてる状況

マジで魚とマイクの二刀流この場でかましてる状況

TKda黒ぶち調子はどうなんだ?

お前もラップかましてる状況だけぢ

早すぎてまじお客さんがお前の熱について来れないでボーッとしてる※コンプラ※状態のラップ同じ

感じてかましたって全然飛ばしてないよ

つまんない状況だからお前マジでつまんないシブすぎ

マジでもっと面白いラップかませよ

 

TKda黒ぶち

少し悲しくなるぜ

何言ってるかわからねぇって※コンプラ※の気持ちがちょっとわかった

お前は切ってるリミッター

エルベロベロベロベロベロベロベロなんて誰でも出来る

俺のこのベロならばノーベル賞いただくくらいな感じでくるくる回してく

そんなオモチャじみたものはない

一体その名前を挙げた先に何を見てんだいFRANKENさん

それを教えてくれよ

 

FRANKEN

俺は魚売ってるよまじ築地でそんな感じでかましてる状態でマジでお前とマジでそうさ

築地と豊洲市場でお前と一緒に魚売ってフリースタイルできたらマジで嬉しいと思ってる感じだぜ

TKda黒ぶちお前のこと昔から知ってるけど

最近仕事やめて金もないみたいな

やっとダンジョンモンスターになれたみたいだけど

お前のラップってかっこいいけど本当につまんねぇ

 

TKda黒ぶち

つまんねぇFRANKENそれは同じ

俺も意見があるからやってやるぜ

俺はこの人に売られた魚は食いたいと思わねぇぜ

つまり無駄なフリースタイル

つまり鮮度が重要

1000%ぐらい上げてくぜテンパってる頭の中とはちょっと違う

俺は明確に言いたいことをショートとして狙える

つまりサーチライトから乱射してる

 

FRANKEN

お前の口にマジでそうさブリブリになってブリなブリをぶち込んでやるよ

嘔吐させてやるよその嘔吐物を俺食べてやるよ

そんな気持ちでぶちかましてる状況溜めずにストレスをかましてやるよ

お前マジデコ広いな口臭屁の匂いだって言ってやろうか?

お前最高な状況

マジでそうさマジでそうさマジでそうさマジでそうさ

お前のもう味噌ごと操作してやるぜ

この2年間で全員ピロリアンの脳みそ操作してここに登場

 

ROUND 1の判定結果

ROUND 1の判定結果

いとうせいこう:  モンスター

ANARCHY:         モンスター

Lily:            モンスター

KEN THE 390   :    モンスター

漢a.k.a GAMI:    モンスター

 

結果はクリティカル。FRANKEN、やはりふざけすぎたか。今までにないくらい噛んでいた。見ている分には面白かったけど、誰からも票を得られず。しかし、モンスタールームは終始盛り上がっていた。

言ってる内容は結構面白いだけに残念。本人も勝つためではなく宣伝のために出て来たのだが、ちゃんとやってたら良い勝負できたのでは?と思った。

早口の他に得意のフロウも織り交ぜて、ブリと嘔吐物の下りもちゃんとラップできてたら票を得られてたかと。TKに対するディスも的確ではあったなど、色々ともったいないバトルになってしまった。

TKは相変わらずいつもの調子。高速のライムも炸裂した。しかし、いざ強いチャレンジャーが来た時のために調子を上げておきたい。

 

しぇん :1st BATTLE ROUND 1 vs ID

名前を発信する目的でやって来た東北レペゼンのしぇん。もう何年も連続でUMBの本戦に出場している。

フロウするタイプではなく、会話のバトルが得意。鋭い指摘と固いライミングを武器にしている。

 

出て来たモンスターはまたもやID。チャレンジャーの順番は収録と放送で違うのだろう。

 

 

ルーレット結果

BPM:LOW

TURN:16×2

ビート:Trap Queen / Fetty Wap


Fetty Wap - Trap Queen (Official Video) Prod. By Tony Fadd

リリック書き起こし

ID

スポ根代表興味はないよ

俺の才能、今こう解放

この曲で Ring a bell

お前から着信があったとしてあえて聞くが評価基準って何の事だ

つか聞いた事ない見た事ないもん見て見たいからここに来てんだろ

なのに今お前みてぇな二流ラッパーに聞かれたくねぇよ※コンプラ

俺は Real on my baby

上に乗ってるの Squashing da kiki

休憩 Break 次から次

I think about 必要なラップのギミック

俺はまだBabyけど両足でStanding

けど今止まれないからここでラップ and no エイno エイ

まだ言うんじゃねぇボケ

俺ぶっ飛んでる峠、超えてく次時計

お前ら俺見とけ、ぶっ飛ぶまで時間ねぇ

俺のFight plan clock clock チクタクあっという間だぜ

 

しぇん

モンスター精進日々精進

巡る1ページ俺は毎日日々前進

わかってないねモンスターの重みってやつをお前全く

剥がすバンデージ、ラップは甘いパンケーキ

分かってる?これは日本語ラップの権化

日本語ラップの象徴みたいな番組なんだよ

フロウだけでピョンピョンピョンピョン飛び跳ねてるラップじゃ

やっぱりHIPHOPってやつはナメられたもんですわ

俺はそういうシーンが大っ嫌い

全部ひっくり返す全部できてこそのHIP HOPPER

だからビートもやるし俺はラップバトルも全部やる

音源制作も手は抜かりは無い、分かるだろID

さすがマイメン、背大きいなお前

態度はでかいな、ちょっとわきまえろ

いい感じで遊ぼうぜ

16×2長い道の途中、俺が一晩でモンスター全員撃破してやんよ

 

ID

しぇん君、そんなチープなブーメラン投げないでくださいお願いします

何でかっつーとラッパーはフロウ、なのにいつの間に謙虚? Oh no

それじゃ no no コンドームつけてる状態、上等

ぶっ飛ばせてく東京

俺はイケてるからha 俺がノリだけなら ha

何でダンジョン入るのかな ha わからないけど今更 Why?

Creamみたいなクレームならば受け付ける暇ならねぇよ

だって俺天才だもん

生まれつき全然1000点先天性

先天性だぜ限定ねぇから点点点ならケンケンパするあっという間

けどこれガキ向けのラップだからやめとくわ

お前に言いたい事あるとすりゃ

とっととデカいステージに上がってこいよ

なのにここがゴールなんて

しとけ今更懺悔アーメン

俺は自分が好き

それを全国に伝えるために背負ったデカい意味

 

しぇん

デカいステージ目立つのって大変だ

それがローカルのハンデだ、俺もよく分かってんだ

だからギリギリ駆け足、俺だってケンケンパ伝染歌

広がるIDデッカい図体ぶち込む決定打

分かる?全部内容が詰まってんの

お前みたいにピョンピョンピョンピョン飛び跳ねる言葉とは訳が違う

うるさいカエル、ヒキガエル

モンスターお家に追い返す

またおいで、そん時俺が容易くもてなしてやるよ

何回も学ぼう

分かってるお前に言われなくても分かってるから

ナメんじゃねぇよ、これがラッパーの価値観だぜ

分かってない

フロウ、言語、全部比較対象

やっぱステージ立てばラッパー

これが起爆材量

目指すZion破壊と才能、どっちがやばいの分かるでしょ

日本語ラップの権化立ってる分かってっかこのボケ

モンスターの重み価値プレッシャーunderプレッシャー

はね退け俺は今日ここにやって来たんだ

 

ROUND 1の判定結果

いとうせいこう:  チャレンジャー

ANARCHY:         モンスター

Lily:            モンスター

KEN THE 390   :    モンスター

漢a.k.a GAMI:    モンスター

 

しぇんにとって16×2のLOWは不利。かなり運が悪かった。対して16小節を経験して来たID。16を回せるのはかなり実力のあるMCぐらいしかいない。しぇんも最初の8小節は何とかかませるのだが、残り8小節では言うこと失い、1バース目後半はVTRの繰り返し、そして2バース目後半ではチグハグになってしまっていた。

しぇんはライムとかっこいい言い回しが魅力的だけれど、あまり会話をしないIDに対して何もできず。

もしかしたらいとうせいこうはしぇんが16小節を苦手として入るのも考慮してしぇんにもう一度チャンスを与えたのかもしれない。

 

しぇん :1st BATTLE ROUND 2 vs ID

ルーレット結果

BPM:MIDDLE

TURN:8×2

ビート:Wordz Of Wizdom II / 3rd Bass


3rd Bass - Wordz Of Wisdom

リリック書き起こし

ID

そりゃそうだな審査員だもん

後攻とるよなそりゃ終了だもん

試合終わってから二言三言

いい加減やめとけようわ言

やりたきゃやれよバトルじゃなくて

審査員席なら1席空いてる

俺は開いた口が塞がらねぇ

何で後攻?勝ちてぇGod damn

 

しぇん

塞ぐ開いた口倍鳴らすヤバい口バイアスbe me. 減らず口

ラップはフロウしかしてねぇ

お前のバース何も残っちゃねぇ

フロウピョンピョンピョンピョン追いかけてどうする気?

打ちかけるおんぶに抱っこ

叩きつけてやるコンクリートジャングル

遊びに来たぜID

 

ID

遊びに来てくれてありがとう

ここダンジョンってさ、海があるんだけどさ

そこで俺いつも一服すんだよ

もしかしたらモンスターになるかもって一服が実現したから一気に勝つんだよ

あと教えてやるよ

お前審査員がどうのこうのっつったアンサーしっかり返してるけど一言も無かった

だからお前のヒット作は1個も無かった

 

しぇん

そうやって※コンプラ※とか一服してる間に

俺はヤバいバースをキックするんだよ

そうやって進むチャレンジャーからモンスターのチャンピオンロード

分かってないのお前の方

コンプラ※すんの大好き、別に何でもいい

俺はそういうのに興味なし、音楽に一途分かってる、なんかビビってる?

IDバイバイじゃあまた会おうね

ROUND 2の判定結果

いとうせいこう:  モンスター

ANARCHY:         モンスター

Lily:            モンスター

KEN THE 390   :   チャレンジャー

漢a.k.a GAMI:    モンスター

 

ROUND 1で観客が離れてしまい、ROUND 2では観客があまり聞いてなかった印象。

ようやく8小節に戻れたのだが、16小節の後遺症なのかあまり雰囲気を掴めないしぇん。つかみが良くないと、後に響いてしまう。

a.k.a.Gamiの言っていた「アマとプロの差が出た」と言う言葉通り、現場では聴き心地に相当の差が出たのだろう。

あと、IDが審査員に関連したことを言っていたけれど、しぇんの発言がカットされたか。なんて言ったんだろう。

 

雑感

噛ませ犬が多いという印象を受けると思うが、モンスターたちも立場になれるまで時間が必要だと思うから、これからも無名(あくまで地上波基準で)のMCたちがチャレンジャーとして出てくるでしょう。その中で爪痕を残すMCが現れるか楽しみ。二代目でいうELIONEとか。いきなり4thバトルまで進むチャレンジャーが出て来るとは思えないが、面白いバトルを見せて欲しい。

 

この状況でいきなりニガリの様なチャレンジャーが来てしまうとてんやわんやになってしまう。

 

ERONEが呂布カルマの方を睨んでいて、その時まで笑顔だった呂布が真顔になる場面が怖かった。呂布はモンスタールームでいつも相手をおちょくる姿に対して怒ったのかもしれない。

それか、ただ単にERONEが咳払いをした時の目線がたまたま呂布の方に向いていたのかもしれない。そして偶然同じタイミングで呂布が退屈して真顔になったのかもしれない。

真相はいかに。

 

3代目モンスターIDの初陣【フリースタイルダンジョン S7 Rec 2-1 レビュー】

 

ここまでのあらすじ

TK da 黒ぶちのクリティカルで幕を閉じたRec 1。
賛否両論あったものの、トーナメントは間違いなくTKが一番勢いに乗っていた。

TKの他にJUMBO MAATCH、ERONE、IDと個性的なメンツが新しくモンスターになった。

 

そして3代目の初陣。
様々な追加要素が出てきた今回。
なんと、ビートのBPM、そしてターン数がルーレットで決まる。
チャンスカードで上記二つを変えること、そしてなんとモンスターのチェンジも行える。
MCによって得意なBPMとターン数があるため、チャンスカードがどう使われるのかに期待。

 

ベル :1st BATTLE ROUND 1 vs ID

3代目最初のチャレンジャーはベル。勢いに乗れば怖い。しかし、最近は戦極クロスオーバーの時のRAWAXXX&スナフキン戦、KOK東日本予選ではハハノシキュウ戦の二つで相手にいなされる印象が強くなってきてしまった。
しかし実力がないわけではなく、濃いキャラクターで面白いバトルを生み出してくれそう。

 

3代目最初のモンスターはID。

個人的には初代のCHICO CARLITOとなんとなく近い印象がある。

フロウが気持ちよくて、音楽を楽しんでいる感じとかが重なる印象。

 

ってな訳でバトルへ。

ルーレット結果

BPM:FAST

TURN:8×3

ビート:The Way I Are ft. Keri Hilson, D.O.E., Sebastian / Timbaland


Timbaland - The Way I Are ft. Keri Hilson, D.O.E., Sebastian (Official Music Video)

リリック書き起こし

ID
3代目モンスターIDの初陣
お前にとっちゃ俺は空気
いつか俺が世界の中心
相手 ヤンキーha? ※コンプラ※Bullshit
何?何?簡単なことしか出来ないってお前の周りを回る回る
時計が回り いつの間にか処刑の時刻を指した今

 

ベル
俺はヤンキーじゃねぇぜ
胸張って言うよ、俺はラッパーだぜ
歩いたチャンプロード
関東節の喧嘩上等
これがやり方、俺は遊びじゃねぇ本気だぜ
あんたらモンスター全員ぶっ殺しに来てんだ
チャレンジャー舐めんなよ

 

ID
「チャレンジャー舐めんな」
俺も4回前の収録で同じこと言って昇り詰めた
お前とは器と格が違う
ゴールドチェーンゴールドチェーン ※コンプラ※ it up
それもメッキだろ俺はリアルだから
1つもつけてないのチェーンは
こいつぶった切るChain word

 

ベル
ぶった切ってもいいぜ
俺の事ぶん殴ってもいいんだぜ
減点はさせないようにしてやる
だから俺の胸ぐらでも掴んでこいよ
良いんだよ俺は良いんだよ、そうやって根性
18歳だからとかじゃねぇ、若手とかじゃねぇ
ベテラン全員ぶっ倒したい

 

ID
その根性の使い道は本当にラップなのかなって俺は思ってる未だに
お前覚悟どうこう言う割 行動伴ってない
論より証拠、Oh No
ぶっ飛ぶ俺天才だぜ
お前普通だから3じゃ足んねぇんじゃね

 

ベル
バカじゃねぇの、俺普通なわけねぇだろ
普通だったらこんな髪型やってねぇわ
頭がずっとネジ100本は外れてんだよ
これがやり方、わかってねぇ奴が教えてんだ
電話1本で100人全員集合
三段シートでリーゼント風貌

 

IDがベルに的確なディスをして、ベルがアンサーを返しつつキャラ通すと言う想定通りの戦いに。しかし気持ちをキャラ作りだけではなくラップにも注げてるか、と言うIDの指摘には特に何も返せず、ラップの内容がキャラのアピールに終始してしまった。
ベルのスタイルが独特でZeebraとモンスタールームが盛り上がる。

 

ROUND 1の判定結果

いとうせいこう: チャレンジャー
ANARCHY: モンスター
Lily: モンスター
KEN THE 390 : モンスター
漢a.k.a GAMI: モンスター

 

いとうせいこう以外はIDに票を入れた。
漢さんのコメントが的確すぎた。確かにベルも面白いキャラクターを作れているんだけれども、声や抑揚の付け方などではIDに圧倒されてしまった。
ベルもアンサーは返していたものの、完璧に全ての指摘に対応できたかと言うと違うし、音楽的な部分にはIDに圧倒されてしまっていた。
多分いとうせいこうは言葉やキャラクターでベルに入れたのだろう。審査員によって見ているところが全然違うから面白い。

正直2つ目も見たいからせいこうストップは嬉しかった。って事で次のラウンドへ。

 

ベル :1st BATTLE ROUND 2 vs ID

ベルはチャンスカードを使用。ターン数を8×4に指定した。

熱い会話に自信のあるベル、できるだけアンサーの機会を確保するために4ターンを選択。

 

ルーレット結果

BPM:MIDDLE

TURN:8×4(チャンスカード)

ビート:Get It On The Floor / DMX


DMX - Get It On The Floor (Explicit) ft. Swizz Beatz

 

ID

遅すぎお前のバイク

どこまで飛ばしてくタイプ?

分かんねぇけど俺はカーブ

あっという間に skrrr skrrr skrrr skrrr skrrr

曲がれない、お前の相手ぶっちゃけ侮れない

もしかしたら負けるかもとか夢も見た事なかった Mother ※コンプラ

 

ベル

ラッパーだったらステージ上で負け認めるとかそう言うことはやりたくねぇ

負けかもとか言うなよ、思いっきり勝ちに来い

年下だからって舐めんじゃねぇ、これは言っとく

あと「skrrr」ってなんだよオメェ

何を伝えてぇんだよお客さんに

あと審査員に何を伝えたい?

俺は全国中のヤンキーにhip-hopを伝えたい

 

ID

Ya hole マジかこいつ

ワールドベースで考えてみな

俺はまだベーシックだからまだ足んない事を補ってるまま

頭の中回転したまま道路標識は無視した

ある種ヤンキーかわからないけど今ぶっ飛んでるって自覚

つか時価いくらだ?お前のラップ

誰が聴いてこいつの曲に頷く

I don’t why

 

ベル

だから値段とかの話してんじゃねぇ

俺は誰かの心を揺らしたいんだよ

そう言う話じゃない、あんたのやってる事

金だけ考えてるんだったら興味ねぇよ

負けるかもしれねぇ、そんな事じゃねぇ

夢に思ってなかったフリースタイルダンジョンなんて

中学の頃は喧嘩ばっかだったけど今じゃ言葉で戦ってんだよ

 

ID

じゃあ逆にレクチャーしてやるよ

アーティストっていうのはな、自分の教科書を見つめ直すお仕事なんでちゅ

自分のお仕事を見つめ直すお仕事なんでちゅ

分かりますか?

普通に考えてヤンキーの昇華方法が

論より証拠のさっきの行動ならOh Noって言った理由を

考えて見てくださいな

ほなさいなら

 

ベル

「ちゅ」ってなんだよ、舐めんなよマジで

気持ち悪いんだよ※コンプラ※みてぇな顔してよ

男だったらもっとビシッとしゃっきりせんかい

俺が言いたい

上から目線じゃねぇ、これは態度、せめて(ここでIDがしゃがむ)

何だよお前それ

そういうのやんだったらマジで興味ねぇぞ

 

 

ID

お前の興味ベースで音楽やってないってことがわかってないから疲れてくんだよ

マジで相手がヤバけりゃ俺もヤバくなるけど

普通の奴なら頑張れないから頑張らないんだよわかるかバカたれ

つかpartyまだ楽しみたいのに俺の温度はなぜか上がらない

マフラーばりに熱くなって横面当ててください

Good night

 

ベル

ハナからマフラー焼けなんか興味ねぇよ

根性焼きしたろうかだったらテメェよ

首元一発で俺はデンプシーロールはもう言う事はやめた

パンチじゃねぇ

あの頃は毎日警察と鬼ごっこ

それが俺らなりの中学のボイコット

あの頃の口癖は気合と根性

漢さん超えたミスターフルボッコ

 

ROUND 2の判定結果

いとうせいこう:  モンスター

ANARCHY:         チャレンジャー

Lily:                     モンスター

KEN THE 390            :    モンスター

漢a.k.a GAMI:    モンスター

 

IDの「ありがとう♪」からのベルの謙虚な感じが個人的にツボ。
ラウンド1もそうだったけど、R-指定が終始笑ってるのが印象的。
あとベルを撫でたそうなANARCHYとANARCHYに撫でられたそうなベルが可愛かった。ヤンキーも可愛くなれる!

TKの言ってた通り、スタイルウォーズな二人。
言葉のベル、そして音楽性のID。
しかしベルにまだ音楽性が足りない一方、会話でも強いIDという対決だったので、IDが圧倒する結果となった。

IDが「自己採点13点」って言ってたのもあながち正確かと思う。
ダンジョンは戦極などとは違って客が沸くタイミングが独特だから、IDはまだそれを探っている印象がある。でも、ROUND 2の4バース目で何となく掴んできたような気がする。

 

雑感

尺稼ぎ!尺稼ぎ!!!!的な回でしたね。

さすがに一戦しか見れないのは不満がたまります。

前から尺稼ぎが露骨な時が多いFSDですけど、今回も派手にかましてくれましたね。

番組自体が面白いからあまり気にしないけど。

 

ベルにはもっと期待しちゃいますね。ラップが上手くなったら、どんな戦いを見せてくれるのか。根も真面目そうなので、1、2年後のダンジョン登場に期待しちゃいます。

まだ18歳で、フロウするタイプでもないので話す内容はまだ多くないかと。もっと経験を積むか、ヤンキーとしての経験を活かして面白いラップができるようになればかなり強いMCになるような気がします。

ワンパンマン2期が捨てたもの

最初に

まず、まず、決して今期のワンパンマンは面白くない訳ではないということをはっきりさせたい。

いや、むしろ面白い。面白いアニメの一つ。面白いのだけれど…

ワンパンマン」というブランドを引き継いだ作品としてはどうだ、というのが一番の問題。

ワンパンマン」としてのアイデンティティを捨てていないか?と問いたい。

それでも面白いアニメを作れるのはすごいのだけれど。もうちょっと行けただろってのが正直な感想。

ワンパンマンアイデンティティ

じゃあ、どういった部分で「ワンパンマン」としてのアイデンティティを捨ててしまったのかを語らなければいけない。

 

そのためにはまず何がワンパンマンアイデンティティか、整理しよう。

 

ワンパンマンは基本的に、最後の敵に対する一発のパンチが全て。

その一発のパンチまでの時間は単にビルドアップでしかない。

最後のパンチの準備をするために、20分弱の映像を視聴者は見ている。

 

作品の見せ場を最後に控えてる分、見せ場までのテンポが大事になる。

展開を丁寧に扱わなければいけない。

ストーリーもないからキャラクターの間の関係性でも見せ場を作れないし、最後のパンチを際立たせるためにそれまではむしろあまり見せ場を作ってはいけない。

視聴者をあまり興奮させちゃいけないのだけれども、つまらないと思わせるのもダメ。ちょうど「面白い」と「面白くない」の狭間の微妙なところから、ゆっくり最後のパンチがもたらす面白さに視聴者を誘わなければいけない。

 

だけれども…ワンパンマン2期でそれが果たせているかと言うと、そうでは絶対にない。

じゃあ、問題はなんだったの?

まず、肝心のテンポが制御できていない。

視聴者をゆっくりと最後のパンチへエスコートするような丁寧なテンポが必要になるのだが、テンポが急に早くなったりする。つまり、「いきなり」な展開が多い。

ある登場人物への知識がなくて感情移入も何もできない内に死んだりだとか。

前提とかストーリーの構築をする前に展開が進むから、視聴者に対するエスコートがガサツに感じる。

 

そして急展開が多い割りに、展開に抑揚がない。

BGMが過度に使いまわされたり、ずっと一定していたり。

少しずつ抑揚を加えなければいけない類の作品なのだけれど、ずっと平坦な状態で物語が進められる。そして、思ってもいない場面で急展開が打ち込まれる。

 

視聴者という純粋な乙女を、アニメスタッフは紳士としてエスコートしなければいけない。

乙女がしっかりと心の準備をできるように手を取って、丁寧にレストラン、綺麗な街並み、そしてホテルへと導かなければならない。そう、最後の一発のために。

今のアニメスタッフがやっているのは、女の子をデートでびっくりドンキーに連れて行ってるようなもんだ。これじゃあ快くホテルにはいけない。

最後に

まあでもこういう感じの作品の作り方をしたのも意図的なのかもしれない。

最後のパンチまでの持って行き方がワンパターンだと、飽きられるのではないかと思って色々実験したのかもしれない。

 

でも、水戸黄門的なワンパターンさが好評だったのではないのだろうか。

それが最終話の高評価につながったのかと。

 

結果的にワンパンマンとしてのアイデンティティを若干捨てている結果となってしまった。

 

漫画のワンパンマンは人気だから、多分3期もできるであろう。

その時は、最後のパンチまで色んな工夫をしながら、快く最後のパンチを迎えられるような作品が見たい。

サイプレス上野回【フリースタイルダンジョン Rec 1-6 レビュー】

フリースタイルダンジョンの次の回が放送されるまでここで見れます。

https://abema.tv/video/episode/88-20_s6_p6

ここまでのあらすじ

少しずつ復調してきているaceと強者の輪入道に体力を削られまくったTK。

次の相手は急に指名されたサ上。ジブラ自身の判断なのか、モンスタールームの全員が話し合った末での決断だったのかは気になるところ。

普通にスキルを出していけば、試合展開関係なく勝利できるはずだが、TKには確実に観客を沸かせるライムを出せるくらいのスタミナは残っているのか。

TKがバイブスに頼り始めたら危険な様な気がする。サ上はバイブスをいなす性質を持っているからだ。

 

弱くはないはずだが、あまり期待されないサ上。

TKぐらいの実力があれば、ダンジョンでのサ上はちゃんとビートに乗って、ちゃんとライムして、ちゃんとアンサーを返せば勝つ可能性が高い相手だけれど、勝ち抜き戦となると事情が違ってくる。サ上は地の利を活かせるかの勝負。

TKda黒ぶちvsサイプレス上野:ROUND 1

ビート:LOYALTY / ICE BAHN

 

リリック書き起こし

サイプレス上野

(1小節目)ごめんねRじゃない

(2小節目)このオレンジヤバい

(3小節目)クソうざい維新軍

(4小節目)サ上が全て破壊

(5小節目)審査はKダブ

(6小節目)あれでも敬う

(7小節目)hip-hopで生活 したいけど

(8小節目)しないよメジャーは契約

 

TKda黒ぶち

(1小節目)メジャーに契約 昔から

(2小節目)リスペクトしてる先輩

(3小節目)マイク中毒pt.2あのバース

(4小節目)俺は本当くらったぜ当時はさ

(5小節目)でも今は 平行に向かって口出しする事が

(6小節目)できるのがこのダンジョンの良いところ

(7小節目)フリーキーフロー、出してくだけだぜ

(8小節目)ピンチヒッター 空振り三振

 

サイプレス上野

(1小節目)さっき聞いた「やって

(2小節目)くれ」って時刻で夕飯前

(3小節目)TK、俺勝ってばっかいるぜ

(4小節目)お前は朝飯前

(5小節目)勝てる事ねぇよ

(6小節目)DOTAMAの代わりは俺しかいねえ

(7小節目)これが絆

(8小節目)やってきた、俺が初代モンスター

 

TKda黒ぶち

(1小節目)初代のあんたに聞くぜ

(2小節目)本当ドタさんの代わりはあんたなのか俺はよくわかんねぇ

(3小節目)ドタさんの代わりはいねぇよ あの人は

(4小節目)オリジナル、それを初代が忘れてどうする

(5小節目)朝飯前ならば俺はマジで毒だぜ

(6小節目)昼頃にはぶっ倒れてるかも知んねえな俺を食って

(7小節目)Good dayを送るためにやってる

(8小節目)ピンチヒッター 空振り三振

 

ROUND1 判定結果

いとうせいこうサイプレス上野

Kダブシャイン:サイプレス上野

Lily        :TKda黒ぶち

ERONE :サイプレス上野

KEN THE 390  :サイプレス上野

 

なんとかLilyストップで首の皮一枚つながったTK。

TKは連続的なライムの畳み掛けが特徴なのだが、ACEと輪入道に対して見せていた畳み掛けは発動せず。

スタミナ切れなのか、それともサイプレス上野を相手として計算に入れていなかったのか、それも相乗効果なのか。

その反面、着実に客を沸かしていったサ上。会場の雰囲気を掴みきっている。

1バース目で自分が出てきた経緯や視覚的な特徴を活かしてラップを行う。

リスペクトを表明するTKのバースであまり話の筋が動いてないのを伺って、2バース目で自分の曲「やってやる」に関するエピソードをラップし、DOTAMAの代打であるエピソードも交えると言う安定的なバトルを展開する。

対してTKは「空振り三振!!」という言葉が効いてた。のだが、流れを活かしきれず、ぶち壊すのにも至れず、って感じ。

なんとも決定打に欠けていた。機転の効いた一言もなければ、ライムの連打もなくなってしまった。

Kダブの「リリカル性で欠けてた」という指摘の通り、リリックで何かが欠けている印象。

先行でサイプレス上野が握った主導権を離さないまま逃げ切ったという試合。

TKda黒ぶちvsサイプレス上野:ROUND 2

ビート:Ain’t No Half-Steppin’ / Big Daddy Kane

 

リリック書き起こし

サイプレス上野

(1小節目)2回も言うなよ空振り三振

(2小節目)俺がLBとさんピン

(3小節目)の合間でやってきた

(4小節目)日本語ラップをこのステージに持ってきた

(5小節目)お前がCD出したとこ

(6小節目)ろでも何にも話題にならねえ

(7小節目)これで最後?コンプラみてぇな事

(8小節目)言ってんじゃねぇ Lily Mother ※Fucker※

 

TKda黒ぶち

(1小節目)話題になってないならお前を台にして

(2小節目)俺が話題になってやる 高い壁をちゃんと見せてやる

(3小節目)確かに話題になってないかもしれないけど

(4小節目)サ上さんのCDもどれだけ話題になってるのか俺にはわからない

(5小節目)高笑い しちまうぜ

(6小節目)固まらない頭ん中だとしても関係はないぜ

(7小節目)拍子抜けだとしてもまだまだ負けてらんねぇ

(8小節目)Runaway走ってる、勝負は終わっちゃねぇ

 

サイプレス上野

(1小節目)CD出したら テレビの曲とか

(2小節目)使われまくちゃって昨日もワンマン御礼

(3小節目)満員御礼、埋まってるライブ

(4小節目)お前そういうところでライブやった事がある?

(5小節目)分かんねぇやつとマイク一本握って

(6小節目)フリースタイルだけやってるのと格の違いを今見せよう

(7小節目)俺がこんな青い髪

(8小節目)けどお前には今から渡す赤い髪

 

TKda黒ぶち

(1小節目)続けてるそのマイク、アーティストとしての先輩

(2小節目)それだけは絶対間違いない、リスペクトするよ

(3小節目)だけど俺もそうなりたいから

(4小節目)今日結果残して、切磋琢磨する

(5小節目)お前らのラインに入りたい だからこそ

(6小節目)ハイになってライムを飛ばしてるだけなのさ、俺も上がりたい

(7小節目)I gotcha mic 誰かを笑わしたい

(8小節目)仲間家族友達が待ってるから

 

ROUND2 判定結果

いとうせいこうサイプレス上野

Kダブシャイン:サイプレス上野

Lily                 :サイプレス上野

ERONE           :TKda黒ぶち

KEN THE 390            :サイプレス上野

 

結果はROUND1と変わらず。

 

売れてるかどうか、と言う話に持っていって主導権を握ったサイプレス上野。自分の土俵にTKを引きずり込んだ。サ上はTKを確実に優位に立てる領域に誘った。

 

さすが初代モンスター上野、先行の進め方が上手い。優位に立てるような話題選びが上手い。

 

チャレンジャーはほとんど後攻を選ぶので、モンスターになると先行の機会が多くなって、結果先行が得意になる。

先行を選んだのは、相当手応えがあったからか。

ラウンド1と同様、サ上が主導権を握る展開。

TKはサイプレス上野が作った流れを逆手に取ろうとするが、中々観客を沸かすのに至ら図。

ライムする言葉同士に距離ができてしまいイマイチ迫力に欠けるバースとなってしまった。

対してサ上、TKの「サ上さんも売れてんの?」との意見にアンサーを返す。最初に描いた話の筋を動かさない試合の進め方。

対してTK、運命の最後のバース。選択したのはバイブス勝負。

しかし、ライムの距離感だったり、2連打に終わったりと印象は残せず。

終始サイプレス上野の主導権を奪えないまま試合が終わってしまった。

 

ふぁんくvsサイプレス上野ROUND 1

ビート:Don't Turn Off Your Light (89tec9 mix) / Microphone Pager


Don't Turn Off Your Light

リリック書き起こし

ふぁんく

(1小節目)にしてもどいつもこいつも元気だな

(2小節目)飛んだ唾でマイクがすんげぇ汚い

(3小節目)マイクの先っちょ 唾液だ Check It

(4小節目)俺のライムは過激かつ劇的

(5小節目)今日は維新軍の威信に賭けて

(6小節目)鬼神の如きライミング会心の一撃を撃ちに来てます

(7小節目)盛り上がってみなさん

(8小節目)イカサマは許さんで、痴漢はあかんで

 

サイプレス上野

(1小節目)Microphone Pager、この音に乗せて言うわ

(2小節目)雷のあの曲知ってる?証言だ

(3小節目)G.K.MARYANが言ってた

(4小節目)「マッハ超えて飛べ俺の唾」

(5小節目)それができないラッパーなんかこっから降りちまえよ

(6小節目)よく見たらお前俺にめっちゃ似てんじゃねえかよ

(7小節目)もしかしたら20年前に別れた お前

(8小節目)俺の弟かもしんねぇな

 

ふぁんく

(1小節目)Microphone Pager、なんとか証言だ

(2小節目)この現場立てばお前より俺は超Danger

(3小節目)顔似てんな いや似てへんわ

(4小節目)似てるのはここだけじゃ

(5小節目)俺は言葉責めもいらないぜ 先行から

(6小節目)何も考えてねぇ だけど考えてるより考えてない時

(7小節目)の方がいける気がするからミラクル起きるかも

(8小節目)コンプラまでやるぜ、リアル風に言って見ました

 

サイプレス上野

(1小節目)ここまでじゃ、お前は

(2小節目)2代目もいけないよここまでは

(3小節目)大阪そこだけは

(4小節目)守っときゃいいよな心はな

(5小節目)俺もほっこりお前といたら

(6小節目)UMBとか無しにしたら

(7小節目)なぜか移った関西弁

(8小節目)俺の今の借金、これで完済でーす

ROUND1 判定結果

いとうせいこうサイプレス上野

Kダブシャイン:ふぁんく

Lily        :サイプレス上野

ERONE :ふぁんく

KEN THE 390  :ふぁんく

 

ふぁんく、上野の特徴には触れずにラップをする。ライムの連打で主導権を握る。

話題で主導権を握ろうとしたサイプレス上野に対し、ラップスキルで主導権を握ろうとするふぁんく。

サイプレス上野はふぁんくの唾に関する一言に対し、サンプリングで返すがいかんせん観客に伝わらなかったのか、それとも安易なサンプリングだったのか観客の反応はない。バースの後半はユーモラスな話題で勝負する。

対してふぁんくはアンサーを返しつつ韻のスキルも出すと言う巧みな試合運び。上野の仕掛けたユーモアに返してしかも沸かす。さすがふぁんく強い。

だけれど、3対2と僅差。現場とテレビ前の雰囲気の差が気になる。

 

ふぁんくvsサイプレス上野ROUND 2

ビート:畜生 / O2 + EVIS BEATS

 

ふぁんく

(1小節目)アホみたいなビートの上で俺はアホしまくる

(2小節目)遊びまくる、そして時期にまくる

(3小節目)関西風な出汁、浪速のビート

(4小節目)俺のフリースタイルマジ楽しいぞ

(5小節目)まるでそうだな今日はレアル・マドリード

(6小節目)みたいなドリームチーム引き連れてやって来たけども

(7小節目)俺の出番ちょっと早かった Mother Fucker

(8小節目)だけど今日は俺が全部巻き返してやらぁ

 

サイプレス上野

(1小節目)いい歳こいて金髪

(2小節目)問われるふぁんくの品格

(3小節目)俺アホだった

(4小節目)俺青だった

(5小節目)Mother Fucker

(6小節目)コンプラかかった

(7小節目)大歓声

(8小節目)このステージで今から帰してやるぜ

 

ふぁんく

(1小節目)いい歳こいて金髪

(2小節目)お前はいい歳こいて青髪

(3小節目)いい歳こいて顎出す

(4小節目)猪木よりも気持ちこもったマイク込める命

(5小節目)一人きりで孤独中で暗闇の中でも

(6小節目)俺はちゃんとラップし続けてバイブスを保ってく

(7小節目)乗り方がなってない、俺がこれが関西

(8小節目)俺のライブみんななるぜマジでハイ

 

サイプレス上野

(1小節目)迷わず行けよ、行けばわかるさ

(2小節目)皆で手挙げよう、123ダー

(3小節目)まるで猪木みたい闘魂やってるぜ

(4小節目)大丈夫?お前の毛根

(5小節目)禿げたら悲しいちょびっと

(6小節目)俺も思ってるきっと

(7小節目)ヒートアップさせるためこの見た目が

(8小節目)一緒の風体で盛り上げてく

 

ROUND2 判定結果

いとうせいこうサイプレス上野

Kダブシャイン:ふぁんく

Lily                  :ふぁんく

ERONE           :サイプレス上野

KEN THE 390 :ふぁんく

 

またもやふぁんく。

ふぁんくの2バース目が全てだった。4〜6小節目が勝負を分けた感じがする。

どちらも安定的なラップをやっていて、決め手を欠けたが強いて言えばあのふぁんくのライミングとビートアプローチが良かったからふぁんくかなって感じ。ケンザと同意見。

サイプレス上野は途中ではなび戦からの自己サンプリングを行なったが、あまり観客を沸かせず。結果的にふぁんくに火をつける結果になってしまった。

結果的に、勢いに乗ってたTKを倒したサ上。ジブラの不意打ち戦略でスタミナ切れのTKを確実に駆除した。1勝以上の仕事を果たしたと言える。

次回に向けて

さて、次に出てくるのがfork。ふぉーくとふぁんく、何だか似てる。

ふぁんくもまだスタミナが削れてるとは思えないし、forkとは何だかどちらも不利ではない普通の試合が展開されそうな気がする。

 

試合の構図を予想すると、forkが後攻を取る。

ラップスキルを全面に出すふぁんくを前に、forkが鉄板のライミングで応える。

なんかスタイルウォーズまでは行かなくても

滑らかなフローに乗ったライムvsフローに乗せなくてもアガる固いライミング

の対決になる様な気がする。

結果どうなると、判定結果は審査員の好みによって別れる。んで3対2でどっちかが僅差で勝利、みたいな。

個人的にはふぁんくが勝ってほしいけど、まあどっちにも転べる試合。

 

forkがふぁんくの主導権の対策として先行を取ったら面白いことになると思う。

 

雑感

なんか、維新軍の間での秩序がすごい気になる。「俺の出番ちょっと早かった」とふぁんくが言ってたけど、もともとなニガリ→ふぁんく→NAIKAの順序だったのか。唯一のKOK本戦進出者であるNAIKAがリーダー各な気がする。

YouTubeで「上野がTKとニガリを倒して、ふぁんくに負ける」ってネタバレを食らったのだと思ったけれど、次の相手がニガリじゃなくふぁんくで安心した。ってか、ネットにあるネタバレって6割くらいガセだと思う。2年前に呂布がチャレンジャーとして来た時も、「隠れモンスターとして鎮座がくる」って書き込みがあったし。

あとふぁんくって先行がめちゃくちゃ上手いからモンスターに向いてるんじゃないの。

全部先行取ると宣言する自信と、戦極Crossoverを全て先行取って優勝する実力は伊達じゃない。

ダンジョンネタバレとかで3代目の噂が出てるみたいだけど、番組に取ったらモンスターふぁんくってかなりいいんじゃないかな。どんな相手に対しても独特なストーリーを作れそうだし。