サブカル通信

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サイプレス上野回【フリースタイルダンジョン Rec 1-6 レビュー】

フリースタイルダンジョンの次の回が放送されるまでここで見れます。

https://abema.tv/video/episode/88-20_s6_p6

ここまでのあらすじ

少しずつ復調してきているaceと強者の輪入道に体力を削られまくったTK。

次の相手は急に指名されたサ上。ジブラ自身の判断なのか、モンスタールームの全員が話し合った末での決断だったのかは気になるところ。

普通にスキルを出していけば、試合展開関係なく勝利できるはずだが、TKには確実に観客を沸かせるライムを出せるくらいのスタミナは残っているのか。

TKがバイブスに頼り始めたら危険な様な気がする。サ上はバイブスをいなす性質を持っているからだ。

 

弱くはないはずだが、あまり期待されないサ上。

TKぐらいの実力があれば、ダンジョンでのサ上はちゃんとビートに乗って、ちゃんとライムして、ちゃんとアンサーを返せば勝つ可能性が高い相手だけれど、勝ち抜き戦となると事情が違ってくる。サ上は地の利を活かせるかの勝負。

TKda黒ぶちvsサイプレス上野:ROUND 1

ビート:LOYALTY / ICE BAHN

 

リリック書き起こし

サイプレス上野

(1小節目)ごめんねRじゃない

(2小節目)このオレンジヤバい

(3小節目)クソうざい維新軍

(4小節目)サ上が全て破壊

(5小節目)審査はKダブ

(6小節目)あれでも敬う

(7小節目)hip-hopで生活 したいけど

(8小節目)しないよメジャーは契約

 

TKda黒ぶち

(1小節目)メジャーに契約 昔から

(2小節目)リスペクトしてる先輩

(3小節目)マイク中毒pt.2あのバース

(4小節目)俺は本当くらったぜ当時はさ

(5小節目)でも今は 平行に向かって口出しする事が

(6小節目)できるのがこのダンジョンの良いところ

(7小節目)フリーキーフロー、出してくだけだぜ

(8小節目)ピンチヒッター 空振り三振

 

サイプレス上野

(1小節目)さっき聞いた「やって

(2小節目)くれ」って時刻で夕飯前

(3小節目)TK、俺勝ってばっかいるぜ

(4小節目)お前は朝飯前

(5小節目)勝てる事ねぇよ

(6小節目)DOTAMAの代わりは俺しかいねえ

(7小節目)これが絆

(8小節目)やってきた、俺が初代モンスター

 

TKda黒ぶち

(1小節目)初代のあんたに聞くぜ

(2小節目)本当ドタさんの代わりはあんたなのか俺はよくわかんねぇ

(3小節目)ドタさんの代わりはいねぇよ あの人は

(4小節目)オリジナル、それを初代が忘れてどうする

(5小節目)朝飯前ならば俺はマジで毒だぜ

(6小節目)昼頃にはぶっ倒れてるかも知んねえな俺を食って

(7小節目)Good dayを送るためにやってる

(8小節目)ピンチヒッター 空振り三振

 

ROUND1 判定結果

いとうせいこうサイプレス上野

Kダブシャイン:サイプレス上野

Lily        :TKda黒ぶち

ERONE :サイプレス上野

KEN THE 390  :サイプレス上野

 

なんとかLilyストップで首の皮一枚つながったTK。

TKは連続的なライムの畳み掛けが特徴なのだが、ACEと輪入道に対して見せていた畳み掛けは発動せず。

スタミナ切れなのか、それともサイプレス上野を相手として計算に入れていなかったのか、それも相乗効果なのか。

その反面、着実に客を沸かしていったサ上。会場の雰囲気を掴みきっている。

1バース目で自分が出てきた経緯や視覚的な特徴を活かしてラップを行う。

リスペクトを表明するTKのバースであまり話の筋が動いてないのを伺って、2バース目で自分の曲「やってやる」に関するエピソードをラップし、DOTAMAの代打であるエピソードも交えると言う安定的なバトルを展開する。

対してTKは「空振り三振!!」という言葉が効いてた。のだが、流れを活かしきれず、ぶち壊すのにも至れず、って感じ。

なんとも決定打に欠けていた。機転の効いた一言もなければ、ライムの連打もなくなってしまった。

Kダブの「リリカル性で欠けてた」という指摘の通り、リリックで何かが欠けている印象。

先行でサイプレス上野が握った主導権を離さないまま逃げ切ったという試合。

TKda黒ぶちvsサイプレス上野:ROUND 2

ビート:Ain’t No Half-Steppin’ / Big Daddy Kane

 

リリック書き起こし

サイプレス上野

(1小節目)2回も言うなよ空振り三振

(2小節目)俺がLBとさんピン

(3小節目)の合間でやってきた

(4小節目)日本語ラップをこのステージに持ってきた

(5小節目)お前がCD出したとこ

(6小節目)ろでも何にも話題にならねえ

(7小節目)これで最後?コンプラみてぇな事

(8小節目)言ってんじゃねぇ Lily Mother ※Fucker※

 

TKda黒ぶち

(1小節目)話題になってないならお前を台にして

(2小節目)俺が話題になってやる 高い壁をちゃんと見せてやる

(3小節目)確かに話題になってないかもしれないけど

(4小節目)サ上さんのCDもどれだけ話題になってるのか俺にはわからない

(5小節目)高笑い しちまうぜ

(6小節目)固まらない頭ん中だとしても関係はないぜ

(7小節目)拍子抜けだとしてもまだまだ負けてらんねぇ

(8小節目)Runaway走ってる、勝負は終わっちゃねぇ

 

サイプレス上野

(1小節目)CD出したら テレビの曲とか

(2小節目)使われまくちゃって昨日もワンマン御礼

(3小節目)満員御礼、埋まってるライブ

(4小節目)お前そういうところでライブやった事がある?

(5小節目)分かんねぇやつとマイク一本握って

(6小節目)フリースタイルだけやってるのと格の違いを今見せよう

(7小節目)俺がこんな青い髪

(8小節目)けどお前には今から渡す赤い髪

 

TKda黒ぶち

(1小節目)続けてるそのマイク、アーティストとしての先輩

(2小節目)それだけは絶対間違いない、リスペクトするよ

(3小節目)だけど俺もそうなりたいから

(4小節目)今日結果残して、切磋琢磨する

(5小節目)お前らのラインに入りたい だからこそ

(6小節目)ハイになってライムを飛ばしてるだけなのさ、俺も上がりたい

(7小節目)I gotcha mic 誰かを笑わしたい

(8小節目)仲間家族友達が待ってるから

 

ROUND2 判定結果

いとうせいこうサイプレス上野

Kダブシャイン:サイプレス上野

Lily                 :サイプレス上野

ERONE           :TKda黒ぶち

KEN THE 390            :サイプレス上野

 

結果はROUND1と変わらず。

 

売れてるかどうか、と言う話に持っていって主導権を握ったサイプレス上野。自分の土俵にTKを引きずり込んだ。サ上はTKを確実に優位に立てる領域に誘った。

 

さすが初代モンスター上野、先行の進め方が上手い。優位に立てるような話題選びが上手い。

 

チャレンジャーはほとんど後攻を選ぶので、モンスターになると先行の機会が多くなって、結果先行が得意になる。

先行を選んだのは、相当手応えがあったからか。

ラウンド1と同様、サ上が主導権を握る展開。

TKはサイプレス上野が作った流れを逆手に取ろうとするが、中々観客を沸かすのに至ら図。

ライムする言葉同士に距離ができてしまいイマイチ迫力に欠けるバースとなってしまった。

対してサ上、TKの「サ上さんも売れてんの?」との意見にアンサーを返す。最初に描いた話の筋を動かさない試合の進め方。

対してTK、運命の最後のバース。選択したのはバイブス勝負。

しかし、ライムの距離感だったり、2連打に終わったりと印象は残せず。

終始サイプレス上野の主導権を奪えないまま試合が終わってしまった。

 

ふぁんくvsサイプレス上野ROUND 1

ビート:Don't Turn Off Your Light (89tec9 mix) / Microphone Pager


Don't Turn Off Your Light

リリック書き起こし

ふぁんく

(1小節目)にしてもどいつもこいつも元気だな

(2小節目)飛んだ唾でマイクがすんげぇ汚い

(3小節目)マイクの先っちょ 唾液だ Check It

(4小節目)俺のライムは過激かつ劇的

(5小節目)今日は維新軍の威信に賭けて

(6小節目)鬼神の如きライミング会心の一撃を撃ちに来てます

(7小節目)盛り上がってみなさん

(8小節目)イカサマは許さんで、痴漢はあかんで

 

サイプレス上野

(1小節目)Microphone Pager、この音に乗せて言うわ

(2小節目)雷のあの曲知ってる?証言だ

(3小節目)G.K.MARYANが言ってた

(4小節目)「マッハ超えて飛べ俺の唾」

(5小節目)それができないラッパーなんかこっから降りちまえよ

(6小節目)よく見たらお前俺にめっちゃ似てんじゃねえかよ

(7小節目)もしかしたら20年前に別れた お前

(8小節目)俺の弟かもしんねぇな

 

ふぁんく

(1小節目)Microphone Pager、なんとか証言だ

(2小節目)この現場立てばお前より俺は超Danger

(3小節目)顔似てんな いや似てへんわ

(4小節目)似てるのはここだけじゃ

(5小節目)俺は言葉責めもいらないぜ 先行から

(6小節目)何も考えてねぇ だけど考えてるより考えてない時

(7小節目)の方がいける気がするからミラクル起きるかも

(8小節目)コンプラまでやるぜ、リアル風に言って見ました

 

サイプレス上野

(1小節目)ここまでじゃ、お前は

(2小節目)2代目もいけないよここまでは

(3小節目)大阪そこだけは

(4小節目)守っときゃいいよな心はな

(5小節目)俺もほっこりお前といたら

(6小節目)UMBとか無しにしたら

(7小節目)なぜか移った関西弁

(8小節目)俺の今の借金、これで完済でーす

ROUND1 判定結果

いとうせいこうサイプレス上野

Kダブシャイン:ふぁんく

Lily        :サイプレス上野

ERONE :ふぁんく

KEN THE 390  :ふぁんく

 

ふぁんく、上野の特徴には触れずにラップをする。ライムの連打で主導権を握る。

話題で主導権を握ろうとしたサイプレス上野に対し、ラップスキルで主導権を握ろうとするふぁんく。

サイプレス上野はふぁんくの唾に関する一言に対し、サンプリングで返すがいかんせん観客に伝わらなかったのか、それとも安易なサンプリングだったのか観客の反応はない。バースの後半はユーモラスな話題で勝負する。

対してふぁんくはアンサーを返しつつ韻のスキルも出すと言う巧みな試合運び。上野の仕掛けたユーモアに返してしかも沸かす。さすがふぁんく強い。

だけれど、3対2と僅差。現場とテレビ前の雰囲気の差が気になる。

 

ふぁんくvsサイプレス上野ROUND 2

ビート:畜生 / O2 + EVIS BEATS

 

ふぁんく

(1小節目)アホみたいなビートの上で俺はアホしまくる

(2小節目)遊びまくる、そして時期にまくる

(3小節目)関西風な出汁、浪速のビート

(4小節目)俺のフリースタイルマジ楽しいぞ

(5小節目)まるでそうだな今日はレアル・マドリード

(6小節目)みたいなドリームチーム引き連れてやって来たけども

(7小節目)俺の出番ちょっと早かった Mother Fucker

(8小節目)だけど今日は俺が全部巻き返してやらぁ

 

サイプレス上野

(1小節目)いい歳こいて金髪

(2小節目)問われるふぁんくの品格

(3小節目)俺アホだった

(4小節目)俺青だった

(5小節目)Mother Fucker

(6小節目)コンプラかかった

(7小節目)大歓声

(8小節目)このステージで今から帰してやるぜ

 

ふぁんく

(1小節目)いい歳こいて金髪

(2小節目)お前はいい歳こいて青髪

(3小節目)いい歳こいて顎出す

(4小節目)猪木よりも気持ちこもったマイク込める命

(5小節目)一人きりで孤独中で暗闇の中でも

(6小節目)俺はちゃんとラップし続けてバイブスを保ってく

(7小節目)乗り方がなってない、俺がこれが関西

(8小節目)俺のライブみんななるぜマジでハイ

 

サイプレス上野

(1小節目)迷わず行けよ、行けばわかるさ

(2小節目)皆で手挙げよう、123ダー

(3小節目)まるで猪木みたい闘魂やってるぜ

(4小節目)大丈夫?お前の毛根

(5小節目)禿げたら悲しいちょびっと

(6小節目)俺も思ってるきっと

(7小節目)ヒートアップさせるためこの見た目が

(8小節目)一緒の風体で盛り上げてく

 

ROUND2 判定結果

いとうせいこうサイプレス上野

Kダブシャイン:ふぁんく

Lily                  :ふぁんく

ERONE           :サイプレス上野

KEN THE 390 :ふぁんく

 

またもやふぁんく。

ふぁんくの2バース目が全てだった。4〜6小節目が勝負を分けた感じがする。

どちらも安定的なラップをやっていて、決め手を欠けたが強いて言えばあのふぁんくのライミングとビートアプローチが良かったからふぁんくかなって感じ。ケンザと同意見。

サイプレス上野は途中ではなび戦からの自己サンプリングを行なったが、あまり観客を沸かせず。結果的にふぁんくに火をつける結果になってしまった。

結果的に、勢いに乗ってたTKを倒したサ上。ジブラの不意打ち戦略でスタミナ切れのTKを確実に駆除した。1勝以上の仕事を果たしたと言える。

次回に向けて

さて、次に出てくるのがfork。ふぉーくとふぁんく、何だか似てる。

ふぁんくもまだスタミナが削れてるとは思えないし、forkとは何だかどちらも不利ではない普通の試合が展開されそうな気がする。

 

試合の構図を予想すると、forkが後攻を取る。

ラップスキルを全面に出すふぁんくを前に、forkが鉄板のライミングで応える。

なんかスタイルウォーズまでは行かなくても

滑らかなフローに乗ったライムvsフローに乗せなくてもアガる固いライミング

の対決になる様な気がする。

結果どうなると、判定結果は審査員の好みによって別れる。んで3対2でどっちかが僅差で勝利、みたいな。

個人的にはふぁんくが勝ってほしいけど、まあどっちにも転べる試合。

 

forkがふぁんくの主導権の対策として先行を取ったら面白いことになると思う。

 

雑感

なんか、維新軍の間での秩序がすごい気になる。「俺の出番ちょっと早かった」とふぁんくが言ってたけど、もともとなニガリ→ふぁんく→NAIKAの順序だったのか。唯一のKOK本戦進出者であるNAIKAがリーダー各な気がする。

YouTubeで「上野がTKとニガリを倒して、ふぁんくに負ける」ってネタバレを食らったのだと思ったけれど、次の相手がニガリじゃなくふぁんくで安心した。ってか、ネットにあるネタバレって6割くらいガセだと思う。2年前に呂布がチャレンジャーとして来た時も、「隠れモンスターとして鎮座がくる」って書き込みがあったし。

あとふぁんくって先行がめちゃくちゃ上手いからモンスターに向いてるんじゃないの。

全部先行取ると宣言する自信と、戦極Crossoverを全て先行取って優勝する実力は伊達じゃない。

ダンジョンネタバレとかで3代目の噂が出てるみたいだけど、番組に取ったらモンスターふぁんくってかなりいいんじゃないかな。どんな相手に対しても独特なストーリーを作れそうだし。